
NPO団体のマンスリーサポーター獲得プロジェクト【a-conサポート事例紹介】
みなさん、こんにちは。
a-con編集部です。
a-conでは先日、NPO法人eboardさんと、団体の支援者獲得に関するプロジェクトを実施しました。
プロジェクト内容を下記に紹介しますので、ぜひご覧ください!
eboard とは
NPO法人eboard(いーぼーど)は、「学びをあきらめない社会の実現」をミッションに、ICTを活用して教育課題の解決をめざす非営利団体として2011年に設立されました。
ITを活用し、いつでも、どこでも 自分のペースで学べる・学びを支えられる 仕組みをつくることで、問題の構造にアプローチし、「学びをあきらめない社会」の実現のため、具体的には無料学習サイトeboardの開発・運営や教育現場への研修・サポートを行っています。
詳細は、団体のオフィシャルサイトをご覧ください。
eboardが抱えていた課題
事業を継続していく上で、定期的な安定収入基盤が弱いという課題を抱えていました。
クラウドファンディングやスポット寄付による単発収入は得られていましたが、マンスリーサポーター(自動引き落としにより、毎月一定額寄付するサポーター)から得られる定期収入は多くなく、マンスリーサポーターの増加を目標としていました。
そこでa-conでは、マンスリーサポートを確保するための施策を洗い出し、その優先順位を明確にする状態にすることをゴールにとして、プロジェクトを進めていきました。
a-conのアプローチ
下記のスライドでa-conがとったアプローチおよび、スケジュールを紹介します。まずはプロジェクトの前半(下記スライトの白ハイライト部分)を紹介します。
まずはチームメンバーでカスタマージャーニーを作成しました。
eboardを知ってもらう状態をスタート、最終的に持っていきたい状態(マンスリーサポートになり、継続的な寄付をする)をゴールとし、プロジェクトに参加している全員が共通の理解を得られるようにしました。
カスタマージャーニーで、ゴールに持っていくために解決しなければいけないステップ(=壁)がたくさん見つかりました。
認知の壁、事業内容理解の壁、ビジョン共感の壁、団体への信頼の壁などです。
各壁を超えるために必要なこと(=施策)と、それを測定するための指標をプロジェクトメンバー全員で検討しました。
作成したカスタマージャーニーをもとに、継続的な寄付を実現するステップを4つのフェーズ、
- 流入
- トップページから寄付ページ
- 寄付CV
- 寄付の継続化
に分け、寄付の継続化までのステップごとに、課題の洗い出しと施策の検討を始めました。
続いてプロジェクトの後半を説明していきます。
これまでの活動内容をもとに、流入チーム、Webサイトチーム、その他施策チームの3つのチームに体制を分け、それぞれのゴールを設定していきました。
ゴールの詳細は下記の通りです。
結果
ここからは結果について説明します。
まずは流入チームの結果です。
大きな結果としては、AdWordsの最適化を実施したため、eboardのwebサイトへの流入が1カ月で2倍に増加しました。
また、eboardのメンバーに運用スキルを移行したため、a-conのプロジェクトが終了した後でも、団体でAdWordsの運用を続けていける体制が構築できました。
次はウェブサイトチームの結果です。
プロジェクト開始前のeboardの寄付ページは文字が多く、寄付が実際にどのように使われるのか分かりにくいなど、いくつか課題がありました。
どのようなサイトなら寄付をしたいと思うのか徹底的に考え、具体的な改善案としてまとめ、eboardに提出しました。
提案をもとに、プロジェクト終了後eboardさんが更新したwebサイトはこちらです。
写真付きでの代表のメッセージを掲載したり、寄付金の使用用途を写真付きで説明したり、サイトを訪れた人に、より信頼感が伝わり、寄付につながりやすいwebサイトに変化しました。
そして、最後にその他施策チームの結果です。
eboardが継続的に新規ファンを獲得し、既存のファンとの関係性を深めることを目的として、複数の施策を具体案とともにeboardに提案しました。
最終的な結果として、プロジェクト終了から1カ月で、マンスリーサポーターを新規で2名獲得することができました。
eboardを知らない純粋なweb経由のサポーターの増加は、eboard団体発足以来はじめてのことで、快挙といえると思います。
また、ノウハウを積極的にeboardに共有することで、プロジェクトが終了した後でもeboardさんで継続できるよう、持続可能な成果を残すことができました。
プロジェクトを振り返って(参加メンバーの声)
最後に、本プロジェクトに参加したa-conメンバーを紹介します。
体制は下記の7名。
a-conが常に行っているプロジェクトの通り、多様なバックグランドを持ったメンバーが集まり、eboardの担当者と協力しながら、プロジェクトを進めていきました。
数値的な結果が出て、成功したプロジェクトですが、プロジェクトを振り返ってみると、改善点や大変だった点もメンバーからたくさん上がりました。
下記に一例を紹介します。
改善点・もっとうまくできたかもしれない点
- 改善点の洗い出しや改善方法の決定について、もう少し早い段階で中村代表と意思統一できていれば、もっとマンパワーを掛けられたかもしれない。
- プロジェクトゴールが途中であいまいになってしまった時がある。
- 時間の必要な宿題が多くあったので、その負荷を減らすために調べ方や進め方の工夫や共有ができれば、短い時間で効率よく情報収集などできたかもしれない。
参加メンバーとして大変だったこと
- 他の方ほど知識がなかったので、システムやコンサルの専門用語が出てくるミーティングの話に付いていくのが大変なことがあった。
- 週1時間という時間に対して、成果への期待値が高かったこと。
- 内容に専門的な知識があった方がいい部分があったところ。
次にプロジェクトメンバーとして学べたことです。
異なるバックグラウンドや専門性を持った人と同じチームで働けるので、a-conのプロジェクトでは、学べることも多いです。
参加メンバーとしてプロジェクトから学べたこと
- WEBページを作るときの考え方、進め方。
- プロジェクトの進め方や考え方、提案方法など全て。
- NPO代表の中にもベンチャー精神と戦略性を兼ね備えた人がいること。
- ゴールが途中で達成されることなどもあるので、プロジェクトとして綺麗な形にこだわらない方がいいかもしれないということ。
嬉しかったこと
プロジェクトゴールを超えた成果!!
少しでも本プロジェクトに興味を持っていただいた方は、ぜひa-conにプロボノとして参加してみてくださいね!
NPOの方のお問合せもお待ちしております。